白河市の桜を見物しました。(結城桜~乙姫桜)

城山公園では観光案内のボランティアスタッフから、結城桜と乙姫桜の情報を得ましたので、足を伸ばしてみました。
結城桜関川寺にありました。関川寺は、1336年に白河城主・・・結城宗廣公によって創建された寺で、墓があります。宗派は天台宗でしたが、後に曹洞宗として再興されたようです。
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境内には多くの樹木が植えられておりました。
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一千人力燈・・・一騎当千の若武者が多数育って、日本復興に尽力して欲しいとの願いがこめられています。


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弥勒菩薩です。京都の広隆寺のものに代表されるような、片足を曲げてもう一方の足の上にのせ、手の指を頬に当てて何か物思いにふけるような美しい姿をとっています。これを半跏思惟像(はんかしいぞう)といいます。指を微かに内側に曲げていて、この様子が非常に微妙な安らぎを与えています。
弥勒菩薩はサンスクリット語でマイトレーヤといい、慈悲から生まれたものとされ、意訳して「慈氏」といわれます。
釈迦の後継者で、兜卒天(釈尊がこの世に生まれる直前にいたとされる場所)で修行中で、釈迦が入滅してから56億7千万年後に現れて人々を救うとされる菩薩です。未来に必ず成仏することから「未来仏」「当来仏」ともいわれ、菩薩でありながら、弥勒如来とか弥勒仏と呼ばれることもあります。
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境内には曹洞宗の開祖・道元の石像がありました。
曹洞宗の教理は。いたずらに見性を追い求めず、座禅している姿そのものが仏であり、修行の中に悟りがあるという修証一等、只管打坐の禅です。著書である『正法眼蔵』は、和辻哲郎、ハイデッガーなど西洋哲学の研究家からも注目を集め続けています。
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この石像は道元が、中国の古寺にて修行していたときに、老典座から教えを受けている様子を石像にしたもののようです。
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白河城主・結城宗廣公の銅像がありました。
宗廣公は楠正成や新田義貞らと同時代の人で、南朝、北朝が皇位をめぐって争った南北朝時代、南朝の後醍醐天皇方に味方した英雄です。新田義貞と協力して鎌倉幕府を亡ぼし、建武中興の大業を助けられ、賞として名刀鬼丸の太刀を賜り、奥州の統治を任されました。
しかし、足利尊氏の反逆が起こり、北畠顕家と共に兵を率いて上京しました。その進軍中に暴風雨に阻まれ、船は現在の三重県・津の浜に打ち寄せられ、延元三年(1338年)十月五日に亡くなりました。 享年七十三才と言われています。
御霊を鎮めるために、三重県には結城神社が祭られています。
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永平半杓の水は道元の残した教訓です。道元の使い残しの水=半杓の水を桶に戻して、水が尊いことを教え、物を粗末に扱ってはならないことをあらわしています。
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湧き水には水芭蕉が自生していました。水のありがたさを感じさせるひと時でした。
さて、お待たせしました~~。
こちらが結城桜です~~。(残念、花の時期はとっくに過ぎていました・・・例年は4月中旬ごろが見ごろだそうです。)
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しかし、花はつけていなくとも・・・その枝振りの見事さから、きっと花をつけたときの勢いは素晴らしいものがあるのだろうと
感じさせてくれました。

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しかし、やっぱり花が見たかった。ちょっと残念ですね~。
気を取り直して・・・乙姫桜を見に行くことにします。
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町を流れる小川に沿って歩くと、乙姫桜のある妙関寺を目指します。
時間も3時過ぎになり、ちょっと西日が差してきました。かなり迷ったあげく、何とか発見!!
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墓地の中に、ひときわ大きな枝垂桜を発見!!
乙姫桜です。
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この妙関寺は、白河藩主・松平大和守家(入封:1692~1742)の位牌所を祀っていた永寿寺が、大和守家の転封にともなって姫路へと去った後、その跡地に留まった永寿寺の僧が創建したと伝えられます。
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お寺の門を抱きかかえるような姿を見せる枝垂桜です。伊達政宗公が将軍家に献上する桜の苗木の一本を、妙関寺住職が授かった桜と伝えられています。樹齢約400年を誇り、花は濃いピンク色で、比類のない美しさから乙姫桜と呼ばれています。
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やはりほんのわずかに見ごろを過ぎ、葉が目立つ部分もありましたが、十分に見事な花量を誇っていました。
福島県は本当に桜の見所の多いところですね。
以上、乙姫桜でした。
なお、この地は流れる小川にも桜が咲き、美しい町だと思いました。

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以上、白河市への桜遠征でした。